- 1 バラの咲き方
- 1.0.1 ・プリンセス・シャルレーヌ・ドゥ・モナコ
- 1.0.2 ・ウィズリー2008
- 1.0.3 ・オリビア・ローズ・オースチン
- 1.0.4 ・ゴールデン・ボーダー
- 1.0.5 ・デスデモーナ
- 1.0.6 ・ボウ・ベルズ
- 1.0.7 ・オーキッド・ロマンス
- 1.0.8 ・イングリッシュ・ヘリテージ
- 1.0.9 ・ジェード・ジ・オブスキュア
- 1.0.10 ・パット・オースチン
- 1.0.11 ・プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント
- 1.0.12 ・クリスティアーナ
- 1.0.13 ・カルディナル・ドゥ・リシュリュー
- 1.0.14 ・ロサ・ケンティフォリア
- 1.0.15 ・ブランシュフルール
- 1.0.16 ・ロサ・ケンティフォリア・ムスコーサ
- 1.0.17 ・ソフィーズ・パーペチュアル
- 1.0.18 ・マダム・アルフレッド・キャリエール
- 1.0.19 ・クイーン・オブ・ブルボンズ
- 1.0.20 ・レーヌ・ヴィクトリア
- 1.0.21 ・サフラノ
- 1.0.22 ・マダム・ブラヴィ
- 1.0.23 ・デュシェス・ドゥ・ブラバン
- 1.0.24 ・フランシス・デュブルーユ
- 1.0.25 ・バロン・ジロー・ドゥ・ラン
- 1.0.26 ・スカイラーク
- 1.0.27 ・アラン・ティッチマーシュ
- 1.0.28 ・レディ・オブ・メギンチ
- 1.0.29 ・レディ・オブ・シャーロット
- 1.0.30 ・ピエール・ドゥ・ロンサール
- 1.0.31 ・アルテミス
- 1.0.32 ・カール・プロベルガー
- 1.0.33 ・ジェントル・ハーマイオニー
- 1.0.34 ・ペッシュ・ボンボン
- 1.0.35 ・シャンテ・ロゼ・ミサト
- 1.0.36 ・ビエ・ドゥー
- 1.0.37 ・ナマエ
- 1.0.38 ・マダム・フィガロ
- 1.0.39 ・ブリーズ
- 1.0.40 ・ポール・セザンヌ
- 1.0.41 ・フランス・アンフォ
- 1.0.42 ・ノヴァーリス
- 1.0.43 ・マザーズデイ
バラの咲き方
外側の花弁が内側に少し弓形に曲がっていて、内側の花弁を包み込むような丸い咲き方で花開くことをカップ咲きといいます。
花弁は内側に向いていて中心の花芯が見えるものをオープンカップ咲きと呼びます。
湾曲が強く深いカップ状になるものをディーカップ咲き、浅いカップ状の花弁をシャローカップ咲きと呼びます。
・プリンセス・シャルレーヌ・ドゥ・モナコ
パステルピンクに杏子のような色が混ざる花弁は、アンティークな雰囲気と華やかさを感じます。大輪で香りが良く、半直立性の樹形の四季咲き性。上品さと可愛さを兼ね備えたこのバラは、モナコ公国の君主アルベール2世の妃、シャルレーヌ公妃に献上されました。2014年にフランスでハイブリッド・ティー系として作出されました。
・ウィズリー2008
中輪のソフトピンクの花は、外側の花弁は白く咲きます。シャローカップ咲きで咲き始め、ロゼット咲きに変化します。繰り返しよく咲く四季咲きで、樹高は約150㎝とやや高めですが、扱いやすいです。細めの枝を上に伸ばし直立性のブッシュ状に形成します。
イギリスのサリー州にある植物園である「ウィズレー王立園芸協会植物園」に因んで命名されました。
・オリビア・ローズ・オースチン
ソフトピンクの花はカップ咲きから少しずつ開きながら、シャローカッブ型をしたロゼット咲きに変化していきます。四季咲き性で、花つき、花もちがとても良く、豊かな香りを漂わせます。耐病性にも優れ、地植、鉢植えともに元気に育ちます。デビッドJ・C・オースチンの娘さんの名前がついたバラです。
・ゴールデン・ボーダー
房咲きで、明るいクリアなレモンイエローの花を一房にたくさん咲かせます。四季咲き性で花つきがとても良く、樹高は約1m前後で直立性の樹形。花もち、耐病性に優れ、トゲも少ないため初心者にも育てやすい品種のひとつです。見ているだけで気分も明るくなります。
・デスデモーナ
薄い桜色をした花は、始めは緩いカップ咲きの花が咲き、徐々に白色へと変化していきます。四季咲き性で、花つきが良く、耐病性に優れています。
デスデモーナはウィリアム・シェイクスピアの戯曲、四大悲劇の一つ「オセロ」の登場人物です。主人公オセロの妻の名のデスデモーナからつけられました。
・ボウ・ベルズ
クリアピンクのカップ咲きの花が房咲きとなって咲きます。四季咲き性で、名前のようにベルのようなコロンとした可愛らしい姿をしています。1991年にイギリスで作出されました。ロンドンのセントポール大聖堂の東にある協会「セント・メアリー・ル・ボウ教会」の尖塔正面にある「ボウの鐘」は、バラの名前になっています。
・オーキッド・ロマンス
オーキッドの名前のように青みを帯びたピンク色をした中輪の花を咲かせます。シトラスやスパイスの香りが混ざった強い香りがします。耐病性に優れ、育てやすく、鉢植えにも向いています
・イングリッシュ・ヘリテージ
優しいアプリコットがかったピンクの花色をしています。レモンのような柑橘系とフルーツの甘みを含んだような爽やかな香りを感じます。
完璧なカップ咲きで、つるバラのように大きくなるので、管理が大切す。ヘリテージとは「伝統・遺産」と言う意味があります。作出者のデビッド・オースチンがこのバラに込めた思いが伝わってきます。
・ジェード・ジ・オブスキュア
黄色い花弁は外側から内側になるにつれて色が濃くなります。大輪ディーカップ咲きで、シトラスの香りが混ざったグアバと白ワインのような香りがします。咲き始めから散り際まで美しく、全て楽しめる品種です。1895年に詩人のトマス・ハーディが書いた小説「日陰者のジュード」の主人公の名がついています。
・パット・オースチン
大輪カップ咲きでインパクトのある明るいオレンジの花弁は濃厚なティー系の香りがします。イングリッシュローズの中では他と比べてコンパクトにまとまります。少しの日陰なら元気に育つとても丈夫な品種です。デビッド・オースチンが妻の名前をつけ、妻へ捧げたバラです。
・プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント
ピンクの花弁がぎゅっと詰まった大輪ディーカップ咲きで、外側の花弁は少しずつ花色が薄くなります。開花につれて香りが変化します。比較的、病気に強く、鉢植えでも育てやすい品種です。イギリスのエリザベス女王の従妹であるアレクサンドラ王女の名前にちなんでつけられました。
・クリスティアーナ
ディーカップ咲きで外側の花弁は白色で中心が薄ピンクの丸くまとまる可愛らしい姿をしています。秋の返り咲きも楽しむことができ、フルーティーな香りがするつるバラです。
・カルディナル・ドゥ・リシュリュー
濃い色が多いとされるガリカ系の中でも、一番濃い紫色をしているバラです。花色が濃赤紫から青紫に移り進んでいきます。トゲがほとんどなく、葉が平坦であることから、チャイナ系統との交雑種ではないかともいわれています。数輪の房咲きで、花がこぼれるように咲きます。黒星病に注意が必要ですが、病気の広がりは遅いです。
・ロサ・ケンティフォリア
「100枚の花弁バラ」を意味する名前です。100枚ほどの重ねはないですが、ピンクの花は香りが豊かでケンティフォリアローズの基本種といわれています。別名「キャベッジ・ローズ」、「プルヴァンス・ローズ」と呼ばれています。
・ブランシュフルール
フランス語で「白い花」の意味する言葉です。蕾のうちは赤く色づいていますが、開花すると白色に中心が薄ピンク色をした花がみられます。枝には小さなトゲがあり、花つきがよく、優しく甘い香りがします。中世の騎士道物語である「アーサー王物語」には、ブランシュフルールという名前の女性が登場しています。
・ロサ・ケンティフォリア・ムスコーサ
最初のモスローズといわれており、別名「コモン・モス」とも呼ばれていますが、別品種という説もあるそうです。大輪花で枝や蕾は赤みのあるコケ状の綿毛で覆われています。ロサ・ケンティフォリアの突然変異と考えられていますが、詳しいことは確認されていないようです。
・ソフィーズ・パーペチュアル
外側の花弁と内側の花弁はローズピンクのグラデーションのようでとても美麗な姿をしています。トゲがほとんどなく、横張り状で半つる状になるため、小さなつるバラとして利用することもできます。
・マダム・アルフレッド・キャリエール
花つきがよく、花弁は淡いいピンク色がかった白色をしています。返り咲き性で、トゲが少なく伸長力に優れ、半日陰や北側でも栽培ができる品種です。ティーのような香りがあります。
・クイーン・オブ・ブルボンズ
明るいピンク色の花弁は、外側の花弁が内側より少し色が濃く、縦に筋が入ることがあります。別名「ブルボン・クイーン」と呼ばれ、ブルボン系統は返り咲きの多い品種が多い中、1度だけ一斉に咲く豪華な姿から、ブルボンの女王と名づけられたのも納得できます。
・レーヌ・ヴィクトリア
まん丸いカップ咲きのピンクの花型で、花径は5㎝ほどですが存在感があります。レーヌはフランス語で「女王」という意味。イギリスのヴィクトリア女王に献名されました。
・サフラノ
黄色み帯びたやわらかいあんず色をしています。細い枝に次から次に花をつけ、咲き進むと退色します。日本ではサフラノが西遊記に出てくる中国の仙女の「西王母」の名前で紹介されたそうです。
・マダム・ブラヴィ
外側の花弁はクリーム色で、中心はピンクがかっています。花つきがよく、花は直径6㎝ほどになります。花柄は細い為、うつむいて開花します。コンパクトなので鉢栽培にもうってつけです。
・デュシェス・ドゥ・ブラバン
咲き始めは丸いカップ状で、初めは花色が濃く、徐々に淡く色が変化します。また、春は淡い色で、秋は濃くなり、さまざまな花姿を楽しめます。うどんこ病に弱いですが、黒星病には強いといわれています。日本では大正時代のころから「桜鏡」の名で馴染んでいたそうです。
・フランシス・デュブルーユ
ティーローズは淡いパステルカラーの花が多いですが、暗い黒赤の深い色合いをしています。花つきがよく、ダマスクの甘い香りも魅力的です。作出者のフランシス・デュブルーユが自身の名前をつけたバラです。
・バロン・ジロー・ドゥ・ラン
深い紅色のフリルのような花弁で弁縁に細く、くっきりと白く縁取られる大輪花です。日本の気候では濃いローズ色になることが多いです。同じように白く縁取りが入るバラに、「ロジェ・ランブラン」がありますが、こちらはロゼット咲きです。
・スカイラーク
四季咲き性で繰り返し良く咲きます。花色は濃いピンクから薄紫色を帯びたピンクに変化します。半八重のオープンカップ咲きで、イングリッシュローズでも雄しべの見える珍しい花型をしています。
・アラン・ティッチマーシュ
濃いピンクの花は芳醇な香りがします。オールドローズの根本的な性質を持っているバラです。柔軟な枝で、大小自由自在に仕立てることができます。
・レディ・オブ・メギンチ
四季咲き性で、大輪カップ咲きの姿は強い印象を与えます。濃いピンク色の花色は、開花につれて深いローズピンクに変化します。花の直径は10㎝ほどで、フルーティーな香りをもっています。スコットランドのメギンチ城に因んでつけられたものだそうです。
・レディ・オブ・シャーロット
イングリッシュローズの中でも育てやすいサーモンピンクの花は繰り返しよく咲きます。
耐病性に優れ、トゲは少なく、さわやかなティーローズの香りがします。
・ピエール・ドゥ・ロンサール
幾重にも折り重なる花弁で、外側に向かって白くなり、中心が淡いピンク色をした姿は優美で品があります。大輪カップ咲きで、株一面に豪華に開花します。花つき、花もちがよく、
伸長力のあるつるバラで、枝を短く切ってもよく咲きます。
・アルテミス
比較的小ぶりなカップ咲きで、クリームがかった白色の花色をしています。耐病性が強く、つるバラのようにフェンスなどにつかうこともできます。花つき、花もちがよく、さわやかなアニスの香りがあります。
・カール・プロベルガー
四季咲き性が強く、明るい黄色が中心になるにつれて濃くなる丸弁カップ咲きです。花もちがよく、よく伸びる枝は樹高1.5mほどで、つるバラのようにも仕立てることができます。
耐寒性、耐病性に優れています。
・ジェントル・ハーマイオニー
シャローカップ咲きの大輪花で、完璧に整った花姿をしています。とても多い数の花弁で 繰り返し良く咲く、典型的なオールドローズの特徴を持っています。雨に強く、ミルラの濃 厚な香りがします。
・ペッシュ・ボンボン
四季咲き性で、深いカップ状でコロンと咲く姿が可愛らしいです。花弁に切れ込みが入る淡い黄色にピンクの色味が入ります。つるバラとして仕立てて楽しむこともできます。
・シャンテ・ロゼ・ミサト
咲き始めは濃いピンクをしており、淡い紫がかったピンク色に変わります。花もちがよく、 生育旺盛で病気に強く、鉢栽培にも向いています。歌手の渡辺美里さんに捧げられました。
・ビエ・ドゥー
房咲きで、とても花つきがよく、明るいピンクの花弁に白色の絞りが入る個性的な花姿をしています。病気に強く、小さなつるバラとしても栽培できます。Billetdouはフランス語でラブレターを意味するそうです。
・ナマエ
房咲きの淡いピンクの花弁でやわらかい雰囲気を感じます。花つき、花もちがよく、丈夫で育てやすい品種です。「ナマエ」という名前のバラ名もユニークですよね。
・マダム・フィガロ
外弁は白色をしていますが、中心は淡いピンクのカップ咲きは、秋にはさらに深いカップ咲きになります。房咲きで可憐な花姿をしています。樹形はコンパクトなので鉢栽培にも向いています。
・ブリーズ
四季咲き性で杏子色がかった薄ピンクが可愛らしいころんとしたカップ咲きです。耐病性が強く育てやすい品種です。多すぎる肥料は秋の花つきが悪くなる原因となるので注意が必要です。ブリーズはフランス語で「そよ風」を意味しますが、清爽な雰囲気をもつこの花にぴったりですよね。
・ポール・セザンヌ
明るい黄色とピンクの絞りで、弁先に切れ込みが入る色鮮やかなバラです。フランスの画家名がついたバラです。
・フランス・アンフォ
鮮やかな黄色の大輪花で、フリルのような花弁が印象的です。切り詰めると春はコンパクト な樹形で咲くので鉢栽培としても楽しめます。雨の日が続き雨量が多くなると黒星病に注意が必要です。
・ノヴァーリス
薄い灰色がかったすみれ色の花色はアンティークさを感じます。弁先がとがり反り返る 個性的な花弁もまた魅力的です。枝がかたく、しっかりとしていて青バラ系の中では最も丈夫で育てやすいといわれています。
・マザーズデイ
濃いローズピンクでころんと丸みのある花の直径3㎝ほどの小さなバラです。花つき、花もちが優良で、鉢栽培にもふさわしいです。母の日という名前のように、カーネーションのかわりに贈るのも素敵ですね。