香りが素晴らしいバラ

バラの素晴らしいところは見た目だけでなく、その香りにもあると思います。香りがよい花は他にもたくさんありますが、バラほど香りの種類が豊富な植物はなかなかないですよね。

ミルラ香

アンブリッジ・ローズ

カップ咲きからロゼット咲きで、杏子色の花弁は、開花後にやや淡い色に変わります。数輪の房咲きで開花し、花つきがとてもよいです。春以降もよく開花し、夏も秋も比較的花数が多く、半直立性のまとまりのよい株になり、鉢植えにも向いています。強いアニスの香りが特徴的で、香りは好き嫌いが分かれると思います。

セプタード・アイル

ピンクの花色の花弁は外側は淡い色をしています。美しく見事な整ったオープン・カップ咲きで、花が開くと花芯をのぞかせます。親であるイングリッシュ・ヘリテージを受け継いだ美しい花形は高く評価されています。花つきがとてもよく、花弁は雨でも傷みにくく花は上向きに開花します。伸びた枝を誘引することで、小型のフェンスやオベリスク、アーチなどに仕立てることができます。濃厚なアニスの香りがあり、良質な香りのバラに贈られる賞を受賞しています。

セント・セシリア

淡いアプリコットピンクが徐々に白に変化していきます。コロンとした見事なディーカップ咲きで、繰り返しよく咲きます。樹形はまとまりやすく、樹高約1mに伸びます。強いミルラ香が特徴です。

ダマスク香

ガートルード・ジーキル

彩りが美しいローズ色の大輪のロゼット咲きで、数輪の房で咲きます。花つきがとてもよく、花弁も雨に強いです。花枝はトゲが多く、伸びた枝を誘引することで、フェンスやオベリスク、アーチなどに仕立てて楽しむことができます。自立させる場合は、冬剪定で強く切り詰め、樹高を下げます。花名はイギリスの女性園芸化の名前に由来するそうです。強いダマスクの香りがあり、香りの強さと質の良さは高く評価されています。

マーガレット・メリル

白い花弁の中心はアイボリーがかる美しい花姿のカップ咲きです。花つきはやや少なめですが、花弁は雨でも傷みにくいです。花枝はやや細めで直立に伸びます。樹高樹高約1.4mの大株に育ちます。黒星病に弱いので定期的な薬剤散布が必要です。素晴らしいダマスクの香りがあります。

ラスティング・ラブ

濃赤桃色ですが紫色を含んでいる半剣弁高芯咲きです。花つきがよく、葉は光沢が強い照り葉が特徴です。半直立性で樹高約1mの株に生長します。ダマスク系の強い香りがあります。
「永続的な愛」という花名ですので、恋人へのプレゼントにも喜ばれそうですね。

パパ・メイアン

黒バラの名花といわれ、ベルベッドレッドの花弁に美しさを感じます。剣弁高芯咲きの花は一輪咲きで、花もちがよく、花弁は雨でも傷みにくいです。1963年にフランスのアラン・メイアンが作出し、祖父のアントワーヌ・メイアンの愛称が花名となっています。うどんこ病、黒星病に注意が必要で、定期的な薬剤散布が不可欠です。濃厚なダマスク系の香りが特徴です。

ザ・マッカートニー・ローズ

濃いピンクの大輪花は、丸弁から半剣弁平咲きで、1輪または、房咲きになります。花つきがよく、耐病性にすぐれます。有名なロックバンドで元ビートルズの「ポール・マッカートニー」の名を冠にしたバラです。ダマスク系の強い香りがします。

オフィーリア

アプリコット色がかった淡い桃色の剣弁高芯咲きで、一輪もしくは数輪で咲きます。花つきがよく、直立性の樹高約1mの株に生長します。樹勢もよく、まとまりやすく鉢植えに向きます。ダマスク系の強い香りが特徴で、オフィーリア香といわれています。

芳純

華やかなローズ色の半剣弁から剣弁高芯咲きで、一輪、もしくは数輪の房咲きになります。花つきがよく早咲きで、株のまとまりがよいので鉢植えに向いています。夏の暑さに弱く、梅雨が明けると下葉が黄色く変色し生長を停止させます。ダマスク系の強い香りが特徴です。

フルーツ香

フリージア

鮮やかな濃黄色の大きな花弁をもつ中輪花で、整った半剣弁から剣弁高芯咲きになります。数輪の房咲きで、花つきがとてもよく、黒星病とうどんこ病にはやや強いので初心者でも育てやすいバラです。花弁は堅く雨でも傷まないのが特徴です。半直立性で樹高約1mの株に生長します。フロリバンダ系の中では珍しい芳香種で、強いブルーティーな香りがあります。

ゴールデン・セレブレーション

上品さを感じるオレンジがかったイエローの大輪カップ咲きで、数輪の房咲きになります。花つきがとてもよく、繰り返し花が咲きます。シュートは約2.5m伸び、比較的誘引しやすく、シュート元から先まで花を咲かせ、フェンスやアーチを美しく飾ることができます。強いフルーティーな香り特徴です。

アンナプルナ

純白の綺麗な高芯咲きからロゼット咲きで、数輪の房咲きで開花します。花つきがとてもよく、四季咲き性が強いです。木立ち性で鉢でも庭植えでも育てやすいです。冬季には枝に黒いシミが発生することがありますが、生育上は特に問題はありません。花名はヒマラヤ山脈に属する山群の総称からきているそうです。強いフルーティーな香りが特徴です。

ホワイト・クリスマス

純白な花色の中心はクリーム色がかる半剣弁抱え咲きで、一輪から数輪の房咲きで開花します。半直立性の樹高1.2mほどの株に生長し、枝数が多くまとまりがよい為、鉢植えでの栽培にも向いています。強いフルーティーな香りが特徴です。降り積もった雪を想像できる咲き方も魅力的です。

ジュード・ジ・オブスキュア

花弁は内側にいくにつれて黄色からオレンジ色をしており、美しい花形をしたカップ咲きです。数輪の房咲きで開花し、春以降も返り咲きますが、秋の花数は少なめです。花枝は細長く、シュートは約2m伸びます。花つきがよいですが花もちはやや悪いです。強いフルーティーな香りが特徴です。

ドゥフトボルケ

ややくすんだ朱赤色の大輪花で、半剣弁高芯咲きから抱え咲きです。一輪もしくは数輪の房で開花し、花弁の重ねが多く見事な花形をしています。春以降も開花しますが、耐暑性が弱く高温期には落葉しやすいです。半横張り性で樹高約1mの株に生長し、株のまとまりもよいので鉢植えでの栽培にも向きます。強いフルーティーな香りがあり、フルーツ香の代表ともされています。

ナマエ

房咲きの淡いピンクの花弁でやわらかい雰囲気を感じる整ったカップ咲きです。数輪の房咲きになり、花つき花もちがよく、丈夫で育てやすい品種です。春以降も夏まではよく咲きますが、秋の花数は少ないです。強いフルーティーな香りが特徴です。「ナマエ」という名前のバラ名もユニークですよね。

イングリッシュ・ヘリテージ

優しいアプリコットがかったピンクの可愛らしい花色をしています。完璧なカップ咲きで、数輪の房咲きで花つきがとてもよく、つるバラのように大きくなるので管理が大切です。トゲが少なく、シュートは約1.5m伸び、小型のフェンスやオベリスクに誘引することもできます。レモンのような柑橘系とフルーツの甘みを含んだような爽やかな香りを感じます。ヘリテージとは「伝統・遺産」と言う意味があります。作出者のデビッド・オースチンがこのバラに込めた思いが伝わってきます。

ダブル・デライト

咲きはじめはアイボリー色ですが、開花と共に中心は黄色がかったクリーム色で鮮やかな赤い覆輪が入ります。花色の変化していく様子を楽しむことができます。花つきは少なめで、 丸弁高芯咲きの、一輪で開花します。強いフルーティーな香りが特徴です。花名は「二重の喜び」という意味をもっています。

キャンディ・ストライプ

四季咲き性で、ローズピンクの花弁に白の模様が入ります。季節の管理の仕方によって模様の強弱が変わるのが特徴で、「ピンク・ビーズ」の枝変わり品種です。8~13㎝の大輪で、花つきがよく、甘く深いフルーツ系の強い香りがあり育てやすい品種です。

ジュビリー・セレブレーション

花弁の中は黄色とピンクが混ざり合う大輪のドーム型で、ロゼット咲きです。スコットランドのグラスコーでのコンテストでは賞を得たすばらしい香りのバラです。エリザベス女王の即位50周年の記念のバラでもあります。

ブルー香

ブルー・ムーン

品を感じる薄いラベンダー色の半剣弁高芯咲きで、一輪もしくは数輪の房で開花します。花つき、花もちともに良好です。雨で花色が傷みやすく、春の開花後は肥培を十分に与え花がら切りを行うことで次の花を楽しむことができます。トゲが少なく、伸長力のある枝で、樹高約1.4mの直立性の株に生長します。ブルー・ローズ系の豊かな香りがあります。ブルー香とは、ダマスク香にティーの香りが混ざる甘く爽やかな香りといわれていますが、その代表的なバラともいわれています。

ディオレサンス

ラベンダー色の花弁の外側はやや赤みがさす丸弁高芯咲きです。芽吹きが悪いため、十分な肥料を与えることで二番花以降もよく開花するようになります。樹高約1mの株に生長しコンパクトなので鉢植えでの栽培にも向いています。うどんこ病、黒星病に注意が必要です。

シャルル・ドゥ・ゴール

濃いラベンダー色の花弁はやや赤みがあり整った花形をしており、美しさを感じる半剣弁高芯咲きです。花つきがよく、トゲが少なく、株が充実しやすく1m前後のがっちりした株になります。鉢植えでの栽培にも向いています。濃厚な香りが魅力的で、フランスの第18代大統領と同じ名前をもった花です。

ステンレス・スチール

灰色のようなシルバー系の花色をした四季咲き性の品種です。ボリュームのある花ですが、雨に弱く開きにくく、花数は少ないです。ブルー系の強い香りが特徴です。

ブルー・リバー

花弁はラベンダー色から開花と共に徐々に濃い紫色に変化します。まれに黄色のシベを見ることもできます。ブルー・ムーンを片親に持っており、ブルー香を引き継ぎました。トゲが多く、ハイブリッド・ティー系の中では樹高約1.2m前後と扱いやすい高さで鉢植えでの栽培にも向いています。

シルバー・シャドウズ

シルバー系の花色に淡い紫色を感じる花弁をしています。雨でも傷みにくく、開花する花が多い品種です。鉢植えでの栽培にも向いています。

ブルー・パフューム

赤みを帯びた紫色の花弁の半剣弁咲きです。雨により花が開かないこともあります。コンパクトなので鉢植えでの栽培に向いています。

ブルー・リボン

花弁は薄紫色で、房咲きで開花します。寒い地域では花色が濃くでることがあります。花壇での栽培に大変すぐれており、耐病性があり育てやすい品種です。ブルーの爽やかなすばらしい香りがあるのが特徴です。

ティー香

グラハム・トーマス

イングリッシュローズを代表する名花といわれています。黄色の大輪カップ咲きで、数輪の房で開花します。花つきがよく、樹勢が強く、シュートは直立に約2.5m伸びます。品種名はイギリスの園芸専門家の名前からきており、グラハム・トーマス氏に捧げられたバラだそうです。心地よいティーの香りが特徴です。

ブラック・ティー

灰色を帯びた珍しい濃い赤茶色の花弁で、暑い時期には赤みが強くなります。半剣弁平咲きで、主に一輪で開花します。ブラインドが発生しやすく、花枝はトゲが多いです。樹形は直立性で約1.2mの株に生長します。鉢植えでの栽培もすることができます。中~強いティー系の香りが特徴です。うどんこ病に注意が必要です。

スパイス香

シュネー・コッペ

透き通るような淡いピンクのカップ咲きの中輪花で、数輪の房で開花します。花つきがよく、春以降も繰り返しよく咲きます。花弁は雨でも比較的傷みにくく、ほどよく伸び、耐寒性、耐病性にすぐれ丈夫で育てやすいですが、ハダニには注意が必要です。スパイス系のすばらしい香りがあります。別名「スノー・ペイプメント」とも呼ばれます。

デンティ・ベス

落ちつきのあるピンクの花弁に赤紫色の花芯が特徴です。一重咲きで優しい雰囲気を感じます。1輪から数輪の房咲きとなり、次々と咲きます。花弁が浅く波打つことがあり、花つきがとてもよいです。春以降は夏も秋もよく咲きますが、結実しやすいので花がら切りが必要不可欠です。枝はハイブリッド・ティー系の中ではほっそりとした印象ですが、半直立性の株立ちで、まとまりがよいので鉢植えでの栽培もすることができ、扱いやすい品種です。作出者のアーチャーが婚約者に捧げたバラだそうです。スパイス系の強い香りがあります。